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SPEEDHUNTERS™特集:NFSの30年

「モスト・ウォンテッド」のM3 GTRが、BMWのレースマシンとして誕生

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F1 2021 ヘッダー

1994年以来「ニード・フォー・スピード」シリーズは世界中のゲーマーを魅了し、数多くのメーカーやモデル、カスタムを各タイトルで発掘してきました。

コストや希少性、製造年代を度外視して「ニード・フォー・スピード」を象徴するマシンを1台選ぶとしたら、頭に浮かぶマシンは1台しかありません。そして、それはなぜ2005年のモスト・ウォンテッドのM3 GTRなのでしょうか?

ここからが本題です。熟練のプレイヤーなら、Hot PursuitのLamborghini Diabloやアンダーグラウンドで有名になったエディーのR34 Skylineが候補に挙がるかもしれません。しかし新規のプレイヤーでも熟練のプレイヤーでも、象徴的な青とシルバーのカラーリングのBMW M3 GTR ’05を見れば「ニード・フォー・スピード」を連想するでしょう。

このマシンが初登場したのはモスト・ウォンテッドで、もう20年近く前になります。モスト・ウォンテッドは間違いなく史上最高峰のレーシングゲームの1つで、2005年時点では真の先駆者的タイトルでした。成功を収め、魅力的、且つ 象徴的なM3 GTRは NFS Carbon、ノーリミット 、Heatなどにも登場することになりました。

 「ニード・フォー・スピード」との関連性があまりに高いため、 Googleで「M3 GTR」と検索すると、75%の検索結果がNFS関連のコンテンツを表示するにまで至っています。NFS x BMWコラボの話に入る前に、M3 GTRが ニード・フォー・スピードの外でもどのように特別視されているか説明します。

物語はBMWがE46 M3を発売した2000年に遡ります。BMWとレースシーンは密接に関係しているので当然と言えば当然ですが、E46 M3はヨーロッパの様々なレーシングシリーズで取り上げられ、すぐに成功を収めました。

M3は同時に米国でも発売されました。世界最大規模の史上ということもあり、米国でもレーシングを流行らせる目論見がありました。しかし、American GTとLe Mansシリーズの競争が激しく、M3の直列6気筒S54モーターはPorscheやChevroletなどのライバルと比較して力不足と考えられていました。

彼らが取った解決策とは? 超コンパクトで超軽量のV8を出したのです。問題点はあったのか? P60B40 V8は当時のE46 M3に搭載できなかったため、このマシンは生産車ではなくプロトタイプに分類されました。そのため、認証プロセスを通すために公道走行可能なM3 GTRが製造されたのです(ただし、P60B40をわずかにデチューンしたものが搭載されていました)。

面白いことに、このエンジンはBMW M3 GTRのストリートバージョン限定のものでした。それ以降どの車にも搭載されていません。

近いうちにSpeedhuntersでM3 GTRの歴史を深掘りする回がありますが、V8を搭載したM3 GTRが圧倒的だったのは間違いありません。2001年には10回レースに出場し、 そのうち7回のレースで1位~3位を獲得しています。当然のことながらこれを良く思わない競合がいたため、2002シーズンからは認証に必要な台数が10から100に増加します。これにより、少なくとも米国のレースシーンからM3 GTRは撤退することになりました。

米国での比較的短いレースキャリアにも関わらず、M3 GTRは世界的に大きな印象を残し、20年以上経った今でも人気のマシンです。 この象徴的マシン専用に作られたBMWのウェブサイトでも「ニード・フォー・スピード」での登場がマシンの評価される理由の一つとして認められています。ここで、私たちは考えました…

2024年は「ニード・フォー・スピード」30周年記念で、Volume 9アップデートではモスト・ウォンテッド風なゲームモードが追加されます。NFSを象徴するマシンを実際に誕生させるには打って付けのタイミングです。

今日に至るまでM3 GTRのトリビュートビルドは世界中で生み出されてきたので、今回のマシンは今までに無いものを作る必要がありました。M3 GTRに寄せるだけではなく、本物である必要があったのです。2001年に限られた数しか製造されていない上に、その23年後に同じものを作るのは簡単ではありません。

ありがたいことにBMWにサポートしていただき、奥の手とも言える方法を取ることができました。

これらの写真に写っているのは、2001年にJörg MüllerとJ.J. Lehtoがドライバーとして乗った#42チームBMW Motorsport E46 M3 GTRです。Müllerがドライバーたちをチャンピオンシップに連れていき、BMW Motorsportをチームランキングで優勝に導いたシーズンでALMS GTシリーズで勝利した時のマシンです。

既に深い歴史を持つマシンですが、2024年に新たな1ページを刻むのもいいでしょう。マシンの伝統や遺産が軽視されていないかを不安視する方もいるかと思いますが、ご心配なく。 オリジナルのアイデンティティ(ペイント)は踏襲されており、新カラーリングをじっくり見るとそれが分かると思います。

このM3 GTRの理由は? 2005年当時、 モスト・ウォンテッド のアートワークに影響を与えたであろうM3 GTRだからです。BMWがALMSシリーズから撤退した後もM3 GTRは2005年までヨーロッパでレースを続けていました。それらのマシンはP60を搭載していたものの、ボディワーク、空力、ホイールに調整が加えられていました。

さらに面白いことに、 モスト・ウォンテッド のボックスアートではM3 GTRがレースマシン用のBBS RE594ではなくADR M Sportのホイールを履いているのです。しかし、ゲーム内ではBBSレースホイールが使用されています。

これはすべて、BMWとBMW Group Classicの協力なしには実現不可能でした。たとえビニールだけだったとしても、これほど象徴的なレースマシンの改造をお願いするのはかなりの覚悟が必要なことです。しかし、BMWはこの願いを承諾し「ニード・フォー・スピード」をM3 GTRの歴史の一部として認めてくれた上に、改造のために倉庫から#42のマシンを出してくれました。

今発表する理由は? 「ニード・フォー・スピード」の30周年ということもありますが、Unbound:Volume 9 - ロックダウンモスト・ウォンテッドからインスピレーションを得ており、Custom M3 GTR ’05に加えて モスト・ウォンテッドに登場したブラックリストのマシンも14台収録しているからです。

この大型アップデートの詳細はこちらから確認できますが、最後にお伝えしたいことが1つだけあります。

これは本物のM3 GTRですが、再び倉庫に戻されるだけでは、ここまでやった意味がありません。そこで、今日から2025年1月初旬まで ドイツのミュンヘンにあるBMWヴェルトにて「ニード・フォー・スピード」を象徴するマシンとして展示されることになります。史上初めて、2005年の懐かしいマシンを実際に見ることができるのです。

これは本当に特別なことで、Volume 9のリリースに間に合うよう公開できたのが嬉しい限りです。下のコメント欄にM3 GTRと ロックダウン アップデートについての感想などを是非コメントしてください。

The Speedhunters
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